史蔵は、ミシュランに掲載された人気の蕎麦屋。福島八幡宮からのびる白壁通り沿いにあり、こちらも趣のある古民家です。店内には、小物からテーブルまで大小骨董品が並び、観賞するのも楽しいですよ。

幼い頃より蕎麦が好きだったという店主は、長野の蕎麦屋で修行を積まれ、2010年に史蔵を開店されました。入口脇のボードに記載されているのは、その日使用された蕎麦粉の産地。その中には、店主自ら栽培した八女産の蕎麦粉も混じります。そば打ちだけにとどまらず、蕎麦栽培までしてしまう生粋のそば職人です。店の土間には、手打ちスペースとそばを挽く機械があり、タイミングがよければ、店主がそばを打っているところに出会えるかも。数量限定の「きこり膳」は、そば、天ぷら、豆腐ハンバーグ、ご飯、漬物などがついて1,000円。サクサクの季節の野菜の天ぷらはお塩でいただき、最後に蕎麦湯を。引き締まったコシのある麺が、本当に旨い。十割蕎麦と二八蕎麦、田舎蕎麦があるので、食べ比べてみてはいかがでしょう。

そばは、適度な寒暖差がある方が美味しくなるとのこと。お茶所八女は、蕎麦づくりにも適した場所だったのです。